●HOME > 病院概要/患者の権利と職業倫理 > 国立大学病院における診療情報の提供に関する指針(ガイドライン)

病院概要

患者の権利と職業倫理

国立大学病院における診療情報の提供に関する指針(ガイドライン)

  1. @ 目的
    診療情報の提供は、医療提供者の重要な責務である。診療情報を積極的に患者に提供し、医療提供者と患者とが診療情報を共有することによって、両者の良好な関係を築き、より質の高い開かれた医療を目指すことを目的とする。
  2. A 提供する診療情報の範囲
    提供する診療情報の範囲については、診療録(カルテ)、看護記録、処方箋、検査記録、検査結果報告書及びエックス線写真等、患者の診療を目的として医療従事者が作成した記録(以下「診療諸記録」という。)とする。ただし、他の医療機関の医師からの紹介状等、第三者が作成した、又は第三者から得た情報及び診療に伴う教育・研究に関する情報については、提供する診療情報の範囲に含まないものとする。
  3. B 診療情報を提供する対象者
    診療情報の提供は、患者本人からの申請に基づいて、患者本人への提供を原則とする。ただし、次の場合は患者本人であっても提供しないことがある。
    1. @ 患者が、合理的判断ができない状態にある場合
    2. A 患者への診療情報の提供が、当該医療機関の医療従事者を除く第三者の不利益になると考えられる場合
    3. B 医学的見地から診療情報を提供することが患者の不利益になると考えられる場合
  4. C 診療情報の提供の方法等
    1. @ 診療情報の提供を受けようとする者は、申請する者の住所、氏名(自署及び押捺)、生年月日、診療情報の種類、対象とする期間等、提供を受けたい部分を特定する事項及び申請する理由を記載した書面(申請書)により病院長に申請するものとする。ただし、申請する理由が記載されていなくても診療情報の提供を行うものとする。
      なお、患者が成人で、合理的判断ができない状態にある場合は、法定代理人、又はプライマリー・ケアギバー(実質的に患者のケアーを行っている親族又はそれに準ずる者)が申請するものとする。
      患者が未成年で、合理的判断ができない状態にある場合は、法定代理人が申請するものとする。
      また、患者が未成年で合理的判断ができる場合には、患者本人と法定代理人が連名で申請することを原則とするが、連名で申請できない場合には、いずれか一方がその理由を記載して申請するものとする。
      申請書を受理する場合、申請者の確認は慎重に行わなければならない。
    2. A 申請書を受理した病院長は、提供する診療情報の範囲及び診療情報を提供する対象者が適正か等について確認した上、当該患者に関する診療情報を提供することについて差し支えがあるかどうかを、当該患者に関係する診療科等に照会する等検討し、その結果を速やかに申請者に通知するものとする。
    3. B 診療情報の提供は、閲覧、又は閲覧及び謄写によることを原則とするが、別途診療諸記録に代わる客観的な文書(サマリー)を作成して交付する等、各病院の実状に合った方法による提供も差し支えないものとする。
    4. C 提供する診療諸記録の閲覧、又は閲覧及び謄写は、病院が指定する場所において行い、患者からの求めがあれば、医師はその記載内容について説明するものとする。
      診療諸記録を病院外へ持ち出すことは禁止する。
    5. D 個人情報の秘密の保持の観点から、診療情報の提供を受ける者に対し、当該情報の管理を慎重に行うよう注意を喚起するものとする。
  5. D 診療情報の提供に必要な費用
    診療諸記録の謄写に要する費用については、国立学校における授業料その他の費用に関する省令(昭和36年文部省令第九号)第12条の規定に基づき、国立大学附属病院諸料金規程に国立大学長が定めるものとし、請求者が負担するものとする。
  6. E 診療情報提供委員会の設置
    診療情報の提供が円滑に行われるよう、病院長の諮問機関として診療情報提供委員会(以下「委員会」という。)を各国立大学附属病院に設置するものとする。
    委員会は、各国立大学附属病院における診療情報の提供の具体的方策、実施要項等を定め、個々の申請に関して診療情報提供の適否等について公平かつ慎重に検討する。
  7. F 診療情報の提供に向けた環境整備
    1. @ 病院は、医師と患者の信頼関係の構築を図るために欠かせない、コミュニケーション、インフォームド・コンセント等、診療情報の提供に必要な知識及びコミュニケーション技術に関する体系的な教育の充実を図るとともに、診療諸記録の記載方法及び使用語等の標準化を図り質の向上を目指すものとする。
    2. A 病院は、診療情報の提供を円滑に行うため、診療諸記録の管理・保管を専門的に行う職員(診療情報管理士等)が必要であることから、人的要員の確保に努めるものとする。
    3. B 診療情報の電子化は、医療提供者と患者による診療情報の共有を容易にし、積極的活用に有効であるばかりでなく、診療情報の効率的な保管・管理、医療機関相互の連携を可能とする等、医療の質の向上に欠かせないものであることから、今後一層推進していくものとする。
  8. G 診療情報の提供の記録の管理
    1. @ 診療情報提供の申請の記録、委員会の議事録のうち当該患者に関する事項、申請者への回答文書等、「患者からの請求に基づく診療情報の提供に関する記録」についても、診療諸記録とみなして保管・管理するものとする。
    2. A 前項に掲げる「患者からの請求に基づく診療情報の提供に関する記録」の患者への提供についても、本ガイドラインを適用するものとする。
  9. H その他
    このガイドラインによる診療情報の提供については、今後、本ガイドラインの運用上の問題点を把握し、適宜見直しをしていくものとする。
ページのトップへ [PageTop]
京都大学医学部附属病院 〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54 TEL.075-751-3111(代表)
※病気や健康法に関するご質問などにお答えすることはできませんのでご了承ください。